難病や慢性疾患を抱える子どもへの支援
Support for children with intractable and chronic diseases
愛知県立大学 看護学部 小児看護学
汲田 明美
医療は日々、進歩しています。しかし、原因が不明で根治的な治療方法がなく、対症療法(症状に応じた治療)でコントロールしなけばならない場合もあります。また、疾病による症状が一定期間継続したり、もしくは生涯にわたって症状が継続し、良くなったり悪くなったりを繰り返す疾患もあります。
このような難病や慢性疾患を抱える子どもへの支援には、医療者以外の大人も、子どものために何が適切かを考えて関わっていくことが、子どもにとって非常に有益なことになると考えています。
どの子どもも「その子のペース」で成長し、発達していきます。生活していく上での力を、その子なりに育みます。その力を信じて支援を充実させることが、私たち大人の役目です。
そのためには、子ども自身が、自分の人生が「これもいい」と思えるような支援を考え、子どもの持つ力を学術的知見で支援していくことが必要と考えています。
なぜなら、子どもの「生活力」に関連する子どもの力のアセスメントが適切にできれば、より良い支援につながるはずだからです。
勿論、それでもなお大人には見えていない「生活力」があるかもしれませんが、それを理解し、伸ばす努力をしたいと考えています。
その実現のためには、多職種と協同し、それぞれの専門性を活かし、子どもが病気とともに生きていく力を育み、支える方法を構築することを、学術的に検証し提案したいと考えているのです。
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